研究/河内道子

研究 / 河内道子

 

人間の精神構造、文化的継承、家の記憶、祭祀的空間、歴史資料の読解を通して、
目に見えないものがどのように構造として立ち上がるのかを研究している。

この研究は、絵画とは別に存在するものではない。

ふかさかみなみとしての制作活動と深く連動しながら、
人間の内側にある未分化な知や感性、
継承されてきた文化的感覚、
そしてそれらが現代において
どのように新たな表現や場として立ち上がりうるのかを探究している。

現在の研究は、主に以下の領域にわたっている。


精神の本質と生成構造の研究

人間の思考、感情、認識、判断が
どのように生まれ、
どのように循環し、
どのように社会や他者との関係の中で形づくられていくのかを、
構造として捉える研究を続けている。

近年は、『精神の本質』の執筆を通して、
言語化以前、判断以前の世界にある生成の流れを、
できる限り可視化し、記述することを試みている。


河内家・楠家・歴史資料の研究

河内家本家に継承されてきた系譜、古文書、墓所、祖先霊記、家の記憶などを手がかりに、
長い時間をかけて受け継がれてきた文化的連続性を読み解いている。

これらは、由緒や権威を示すためのものではなく、
継承されてきた感覚や場の捉え方が、
現代においてどのような意味を持ちうるのかを考えるための、
生きた研究資料として位置づけている。


祭祀・奉納・文化継承の研究

神社や祭祀的空間、奉納、祈り、場の成立に関わる文化的構造についても関心を持ち、
継続して観察と考察を行っている。

とくに、歴史・祭祀・芸能・奉納がどのように結びつき、
人間の精神や共同体の感覚を支えてきたのかという点を、
大きなテーマの一つとしている。


AI–HUMAN Joint Research

AIとの対話を通じて、
人間の思考・感情・意味生成の過程を、
評価や結論へと急いで回収することなく、
観測・記述・構造化する試みに取り組んでいる。

これは、人間の内側にある揺らぎや生成の過程を、
より精密に見つめるための実践でもあり、
今後の知の保存や文化的アーカイブ形成にもつながるものとして考えている。

これらの研究は、いずれも独立したテーマであると同時に、相互に深くつながっている。

精神の構造、家の記憶、歴史資料、祭祀的感覚、絵画制作、AIとの共同研究は、
それぞれ別々の活動として存在しているのではなく
一つの連続した探究の異なる通路である。

今後は、文献化、資料研究、文化的アーカイブの形成を通して、
これらの研究を社会へと開いていくことを視野に入れている。