ART・POEM

あめ

あめがふった

 

だからかさをさしたんだ

 

きいろいかさをさしたんだ

 

うたもうたったよ

 

すきっぷもたまにしたよ

 

ぽつぽつあめがふってたよ

 

みずたまりもできてたよ

 

おひさまもいてたよ

 

あめがふってるのにまぶしかったんだ

 

まぶしかったんだ

 

なんかへんなかんじだね

 

こいぬがいたよ

 

ぼくのことじっとみてたんだ

 

あのときあのこいぬはどんなきもちでぼくをみていたんだろう

 

ずっとずっとみてくるからぼく、てをのばしたんだ

 

こいぬのあたまをさわったんだ

 

うれしかったよ

 

ものすごく

 

だってかわいいんだもん

 

こいつもおひさまがまぶしいみたい

 

いつのまにかあめもやんでたよ

 

かさはもういらないね

 

あめはあんまりすきじゃないな

 

だってなんかへんなにおいがするし

 

からだもべとべとするし

 

かさをさすのはめんどくさいし

 

いきをするのがちょっとたいへんなきがするんだ

 

だからあめはあんまりすきじゃないな

 

さっきからずっとこいぬがついてくるんだ

 

ぼくがめいわくそうなかおをしているのに

 

なんにもわからないふりをしてやめてほしいな

 

ずるいよ

 

ぼくはまたしゃがまなくちゃいけない

 

まばたきもしてくれないし

 

なんにもしゃべらないし

 

ぼくなみだがでてきたよ

 

ぼくはこいぬをもちあげた

 

ぼくのなみだがこいぬのおなかについて

 

ふさふさのけがべたってなっちゃった

 

ぼくはなんかたまらなくなってわんわんないたよ

 

こいぬはそんなぼくがふしぎそうだった

 

きゅうにはずかしくなってわらったんだ

 

わらったんだ

 

きょうはあめがぽつぽつふったよ

 

あめがふってたよ