ART・POEM

月の光  

意識が朦朧としていた時期。幻想のなかで生きようとしていた。私のあたまには赤い夕陽の世界と、青い夜の世界があった。そこには月があり、蝶があり、小さな草があった。意識は朦朧としていたが、はつらつと輝く生命の力を一番感じていた時期だった。私はこの光景を忘れたくなくて、毎日必死で絵を描いた。